監理型の育成就労では、入国後講習を行わせる主体は監理支援機関です。この記事では、運用要領 第5章をもとに、監理支援機関が講習で自分で行うことと、外部に任せられることを整理します。
結論:講習の「企画立案」は自分で、外部に任せられるのは「講師の業務」
運用要領 第5章(5-87)では、入国前・入国後講習について次のように示されています。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 監理支援機関が自分で行う | 講習の企画立案 |
| 委託できる | 監理支援機関が企画した講習の講師の業務(講師が適切な者である場合に限る) |
業務の全部の委託が一律に禁止されているわけではありません。監理支援機関が自分で責任を持つなら、一部の補助的な業務は委託できます。委託する場合は、範囲を決めて書面で契約することが「望まれる」とされています(5-87)。
名義貸しの禁止
監理支援業務の名義貸しは法第38条で禁止されています。第5章(5-87)によると、違反すると1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象となり、名義を借りた側も罰則の対象です。講習を外部に任せる場合も、企画と責任は監理支援機関に残ります。
入国後講習の実施方法
第5章(5-104〜5-105、規則第67条第8号)では、入国後講習について次のとおり示されています。
- 講習の基準は、第4章第2節第3(8)に沿って行います。
- 方法は座学(見学を含む)です。講習の時間の前後(早朝・夜間)も含めて、業務や模擬的な作業をさせてはいけません。「いかなる事情があろうとも」不可とされています。
- 実施場所は、机と椅子がそろった、学習に適した場所です。
- 講習を行ったら、入国後講習実施記録(参考様式第4-7号)を作成し、事業所に備え付けます。
なお、外国の取引先(規則第2条に該当する機関)の職員を雇う場合は、監理型でも実施者が入国後講習の主体になります(5-104)。入国後講習の時間数や科目は、入国後講習は何時間?で整理しています。
実施者と密接な関係がある役職員の制限
実施者の役職員(過去5年以内を含む)や、その配偶者・二親等以内の親族、資本関係のある会社からの出向者などは、その実施者の監理支援業務に関われません(5-3、5-114〜5-116)。例外は次の2つだけです(規則第68条第2項)。
- 個人情報の管理
- 入国後講習の実施
常勤役職員の数にも入国後講習の事務が入る
監理支援の実務に従事する常勤の役職員は、2人以上で、かつ実施者の数÷8、外国人の数÷40を超える人数が必要です(5-15〜5-16、規則第45条)。この「実務に従事する」人には、入国後講習に係る事務に従事する人も含まれます(5-16)。
確認できていない点・注意
- 本記事は運用要領 第5章の内容にもとづきます。講習の内容そのもの(時間数・科目)は第4章に定められています。
- 分野ごとの告示で、業務基準が上乗せされる場合があります(5-114)。
- 運用要領は改正されることがあります。最新版は入管庁のページでご確認ください。
一次情報(出典)
- 育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等/出入国在留管理庁
- 育成就労制度運用要領 第4章 育成就労計画の認定等/出入国在留管理庁
- 育成就労制度 運用要領(各章のPDF一覧)/出入国在留管理庁
この記事は令和8年10月5日時点の情報にもとづきます。
本記事は公表資料の整理であり、個別の申請・認定・法的判断を示すものではありません。最新の内容は、各記事末尾の一次情報でご確認ください。